みなさんこんにちは。そろそろ花粉症の人には辛い季節に突入ですね。 私は去年のあるある以来ヨーグルトを食べ続けているせいか、今年はまだ大丈夫。
まぁ詳しいことは、「花粉症2」でやりますのでお楽しみに。。
さて先週末は、久々感動で胸が熱くなる出来事がありました。オペラのナレーションをしたんです。
平井秀明さんと言う指揮者の方がご自身で作曲した、オペラ「かぐや姫」の、世界初演の記念すべき公演に参加させていただきました。
平井さんとは、去年友達の結婚式でお会いしました。おじいちゃまもお父様も大変有名な音楽家でいらっしゃって、音楽の要素の全くない菊間家で30年間育った私とは、あまりにかけ離れた環境で過ごされた方なんですが、音楽にかける情熱がものすごいんです。
話しをしていて、自分の知らない世界なので、すっごく刺激を受けたんですが、その平井さんが、10年間あたため続けたオペラを上演するので、ぜひナレーションをやってほしいということでした。
お話しを受けたときは、いわゆる場内アナウンス程度に考えていて、クラシックの現場を見られるのもなかなかない経験だし、と気軽に考えていたんですが、練習に出てみてびっくり。 私は舞台の下手にずーっと座ったまま、ナレーションを読むときはスポットライトが当たるなんていうじゃぁありませんか。
2時間ずっと舞台にいるなんて、緊張するわ。 しかも、そもそも親子3世代にわたって語り継がれるようなオペラを書きたい、という平井さんの情熱で始まったこの企画。小学生にわかりやすく伝えるというのも大きなテーマだったので、今何が行われているか、場面設定などを挟み込んでいくナレーションも、なかなか大切な役割なんです。まじめに淡々と読んでも、伝わらないだろうし、と「ラブシーン」ばりに練習しましたよ。
それにしても皆さんの歌のうまいこと。一緒の舞台に立ちながら感動しっぱなしでした。 マイクを使わずにあの声量で、感情を込めて歌うってものすごいですよ。 オペラ歌手の方は自分の体が楽器だといいますが、本当になんて丸みのあるふくよかな声、透明感のある声なんだろうと、歌が苦手な私はもー尊敬!
舞台上にずっといるので、オーケストラピットもよく見えました。 いわゆる「オケピ」。これも出演しない限り目にできない光景ですから貴重な体験。 指揮者の動きにあわせていろんなところから音が鳴っていく、あたりまえなんだけど、その音にいちいち反応して、へーって。楽器も弾けたらいいのに、と思いながらピアノくらいしかできない(それもかつての栄光・・・)ってかんじなので、これまた尊敬なのでした。
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私の座り位置から見た景色
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平井さんの才能の結集した楽譜
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指揮者って聖徳太子みたいですよね。
いっぺんにいくつもの音を聞き分け、目で合図を送りながら、歌い手の方にも気を配り、ここは強く、もっとやさしく、なーんて指示を出していくんですから。かっこいいなーと思って見てました。
歌舞伎の中村勘九郎さんとこんな話しをしたことがあります。
「私は、学生時代の歌舞伎教室で、歌舞伎が嫌いになって、ずっと興味がなかったんです。今改めて見ると、面白いですよね。」
「そうなんだよ。子供たちに広めたいって言っても、中途半端にやったんでは、かえってつまらない、って印象を植え付けるだけで、逆効果の場合もあるから、いつも以上に真剣に取り組まなくてはいけないんだよね。」
今回のオペラもそうでした。
平井さんは、どうしても敷居が高く感じてしまうオペラやクラシックにもっと小さいころから親しんでもらいたいという思いが強く、それに賛同したキャスト、オーケストラ、スタッフで作り上げた手作り感の強いものだったんです。私もその一人。
とにかく子供が飽きないようにと演出に工夫を凝らし、メロディラインも思わず口ずさんでしまうようなきれいなものばかり、キャストの皆さんの演技、歌は、それはそれはすばらしいものでした。
将来のお客さんになるべき子供たちにこの楽しさをわかってほしいと、すごーく一生懸命で、そのみんなの熱さは、なんだか高校時代の体育祭のノリ。200人でひとつの物を作り上げる。
ボランティア的要素が強かったので、余計参加している感があって、楽しかったです。
公演は大成功!演奏がすべて終了し、指揮者の平井さんが天を仰いで、照明が落ち、真っ暗になったホールに、一瞬の静寂のあと、ものすごい拍手と喝采が起こりました。
あれは鳥肌もの。
私なんて原稿読んでいただけなんですが、それでも体の芯から熱いものがこみあげてきて、震えるほど感動した、そんな瞬間でした。
オペラのカーテンコールって独特なんですが、なーんと私も参加!センターでお辞儀をして、みんなで手を取り合ってもう一回お辞儀して。
照れちゃうんですけど、笑顔の客席、笑顔の共演者、笑顔のオーケストラの皆さんを見ていたら、ジーンとしてしまいました。
客席から見ていた母は「ゆきのはあれで絶対アジを占めて、歌手になる!なんて言い出すに違いない」と思ったそうです。
さすがに私もそこまで己を知らないわけではないので、それはありませんが、でもあんな経験は2度とないだろうなー。
その日はみぞれ交じりの雨だったんですが、かぐや姫が月に帰って大団円で幕を閉じ、外に出ると、本当にきれいな満月が夜空を照らしていて、なんだか演出を超えたものすごい奇跡!なんて感動したまま家路に着きました。
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かぐや姫と
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かぐや姫の求婚者たちと
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練習に参加して何度も聞いていたから、ほとんどの曲を口ずさめるようになっていて、その夜は、「かぐや姫」の舞台に立っている夢を見たほど。
いまだに思わず口ずさんでしまうほど、引きずっているというか、忘れられない一夜となりました。
打ち上げに出ていて感じたのは、みーんなこのオペラが好きで参加したんだなってこと。
仕事だから、なんて割り切っている人はいなくて、みんなやり遂げたっていう笑顔ですがすがしくて。
友達の結婚式から平井さんに出会えて、こんなにたくさんの素敵な仲間に出会えて、なんて幸せなんだろうと思います。
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指揮者の平井さんと
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平井さんという方は、早稲田のラグビー部の清宮監督に似ているところがあるなと思いました。自分の情熱で周りを巻き込んでいく力がある人です。
電車に乗っていて音楽の話をし出すと、降りる駅を通り過ぎちゃったり、タクシーで一緒に帰ったときも、今回のオペラに対する熱い想いを語っていたら、全く逆の方向に走っていたとか。天才なんでしょうね。
だって、あんな何種類もの楽器の作曲ができて、オペラのせりふ、作詞、ナレーション原稿まで全部一人で作り上げたんですよ。モーツアルトってこんな人だったのかな、と思うくらい。
「菊間さんが、感じた事をうまく言葉にして表現したり文章を書くのと同じこと。僕はその吐き出し方がたまたま音楽なだけです。」というんですが、いやーそんなことないでしょ、とその才能に敬服するのでありました。
歌い手の皆さんは、偶然にも30歳前後が一番多く、同世代ということで意気投合。
みんなで今度ご飯食べようねーなんて約束してわかれました。
私の観劇に、今年はオペラがたっくさん組み込まれることになりそうです。
さて今週のあるあるは、『入浴』です。
あるあるも7年もやっていると進化します。
いろいろ再検証した結果、やせる入浴法というものを発掘いたしました。
ちなみに半身浴ではやせません。あれは、水分が出ているだけで、飲めばすぐに戻っちゃうもの。
今回番組で推奨する入り方は、たったの19分。
しかも脂肪を燃やしてくれるというではありませんか!収録以来すっかりこの入浴法に変えました。
あえて負荷をかけるというのが今回のポイントです。
興味しんしんでしょー!ぜひ番組でチェックしてください。では、また来週。
きくま ゆきの |